屋上照明
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OUTLINE
屋上照明とは?空に近い場所を“特別な居場所”に変える光の考え方
屋上照明とは、住宅や建物の屋上スペースに設置される照明のことを指します。
屋上は、バルコニーや庭とは異なり、空と最も近く、周囲から切り離された開放的な場所です。
その分、屋上は「使いこなせば非常に魅力的だが、何も考えなければただの暗い空間」になりやすい場所でもあります。
屋上照明は、単に足元を照らすための設備ではありません。
屋上という非日常性の高い場所を、安心して、心地よく、長く滞在できる空間へと変えるための光です。
屋上照明の役割とは?
屋上照明の役割は、大きく三つに集約されます。
一つ目は、夜間でも安心して移動できるよう、安全性を確保することです。
二つ目は、屋上ならではの開放感を損なわず、その魅力を引き出す雰囲気をつくることです。
三つ目は、特別な場所で過ごす非日常の時間を、日常の中に自然に取り込むことです。
屋上は視界を遮るものが少ない分、光のあり方がそのまま空間の印象を決定づけます。
だからこそ、屋上照明には丁寧な計画性が求められます。
屋上が「暗くて使われない場所」になりやすい理由
屋上は、昼間に見れば魅力的であっても、夜になると一気に使われなくなるケースが少なくありません。
その背景には、暗闇に対する不安感があります。
足元が見えず怖さを感じたり、どこに腰を下ろしてよいのかわからなかったりすることで、自然と足が遠のいてしまうのです。
屋上は外部から隔離されている分、暗くなると心理的な距離が一気に広がります。
照明がない屋上は、存在していても意識されない場所になってしまいます。
屋上照明とバルコニー照明の違い
バルコニー照明が室内とのつながりを重視するのに対し、屋上照明には空間そのものを完結させる役割が求められます。
屋上は室内の延長というより、「もう一つの外部空間」「建物の上にある別の場所」として捉えられることが多いためです。
そのため屋上照明では、暗い周囲の中でどこをどのように照らすのか、視線の先に何をつくるのか、そして空の広がりを邪魔しない光であるかどうかが特に重要になります。
屋上照明の基本的な考え方
屋上照明でまず意識すべきなのは、空間全体を一様に明るくしないことです。
屋上は空が主役となる場所です。
強い光で全体を塗りつぶしてしまうと、屋上ならではの魅力は失われてしまいます。
足元や壁際、家具や植栽の周辺といった、必要なポイントだけをやさしく照らすことで、落ち着きのある空間が生まれます。
屋上で「影」が活きる理由
屋上は壁や天井が少ないため、影が生まれにくい空間です。
その分、照明を適切に配置すると、光と影のコントラストが際立ちます。
手すりやパラペット、植栽、デッキ材などがつくる影は、屋上にリズムと立体感を与えます。
影があることで、屋上は単なる平面的な場所ではなく、奥行きのある空間になります。
明るさの考え方|屋上に必要なのは「安心できる暗さ」
屋上照明で陥りやすいのが、「暗いと危ないから明るくしよう」という考え方です。
しかし屋上では、過度な明るさは逆効果になります。
周囲が暗いため光が必要以上に強く感じられ、眩しさによってリラックスできなくなったり、星空や夜景が見えにくくなったりするからです。
屋上では、人の動きが把握できる程度の明るさがあれば十分です。
あえて暗さを残すことが、屋上の居心地を高めます。
光の色が屋上の印象を左右する
屋上照明では、光の色が空間の雰囲気を大きく左右します。
温かみのある光は、くつろぎや会話、夜風を楽しむ時間に向いています。
一方で白っぽい光は、視認性が高く、安全性や作業性を重視したい場合に適しています。
屋上は非日常を楽しむ場所になりやすいため、全体としては落ち着いた色味の光が選ばれることが多い傾向にあります。
夜景と屋上照明の関係
屋上は、夜景や星空を楽しめる特別な場所でもあります。
このような環境では、照明が主役になってはいけません。
強い光は視界を奪い、遠くの景色を見えにくくしてしまいます。
屋上照明は視線より低い位置に配置し、光源が直接目に入らないようにする工夫が重要です。
「照らす」のではなく、「見える状態を支える」ことが、屋上照明の理想的な役割です。
屋上照明が生む“滞在理由”
照明が整った屋上には、自然とそこに居る理由が生まれます。
少し外の空気を吸いたくなったときや、一人で考え事をしたいとき、夜景を眺めながら静かに過ごしたいときなど、目的がなくても足を運びたくなる場所になります。
屋上照明は、行動を強制する光ではなく、「ここにいてもいい」と感じさせる光であることが大切です。
防犯と屋上照明の考え方
屋上は人目につきにくい場所でもあります。
完全な暗闇は防犯面での不安を高めますが、強すぎる光もまた死角を生みやすくなります。
人の存在を感じさせる程度の光を点在させることで、屋上は管理されている空間だという印象を与えることができます。
屋上という場所にこそ、照明計画が必要
屋上は、完成後に照明を追加しづらい場所です。
電源の位置や防水対策、配線ルートなどを最初の計画段階で考えておくことで、無理のない美しい照明が実現します。
「使うかどうかわからないから後回し」にするのではなく、使えるようにするために照明を考えるという視点が重要です。
屋上照明のまとめ
屋上照明は、空に近い場所を「ただの屋根」から「特別な居場所」へと変える光です。
明るさではなく、安心感や雰囲気、夜の過ごし方を丁寧にデザインすることで、屋上は住まいの中で最も贅沢な場所になります。
夜、静かな空を見上げながら、自然にそこに居たくなるかどうか。
その答えをつくるのが、屋上照明の役割です。
屋上照明|後悔しない計画ポイント
―「つけて終わり」にしないための光の考え方 ―
屋上照明は、完成後に「やっぱりこうすればよかった」と感じやすい設備の一つです。
屋上という場所は、実際に使ってみて初めて気づくことが多く、昼夜や天候、季節によって使い勝手が大きく変わります。
そのため、照明計画の良し悪しが満足度を大きく左右します。
ここでは、屋上照明でよくある後悔をもとに、計画段階で意識しておきたいポイントを整理します。
「明るさ」から考えないこと
屋上照明で最も多い後悔は、とりあえず明るくしてしまったというケースです。
屋上は周囲が暗いため、完成後に想像以上の眩しさを感じることがあります。
その結果、落ち着かない、夜景が見えにくい、夜に出る気がしなくなるといった不満につながります。
屋上照明は、まずどんな時間を過ごしたいのかを考えることから始める必要があります。
光源の「位置」で後悔しやすい
照明器具そのものよりも、後悔につながりやすいのは光源の位置です。
目線の高さに光源が来てしまったり、座ったときに直接光が目に入ったり、影が強く出すぎる位置に設置してしまうと、居心地の悪さにつながります。
屋上では立つ、座る、寝転ぶといった動作によって視線の高さが大きく変わります。
設計段階では、実際に過ごす姿勢を具体的に想定した位置取りが欠かせません。
「一灯で済ませよう」としない
屋上照明で後悔しにくい計画には、一つの照明に頼らないという共通点があります。
一灯で全体を照らそうとすると、明るすぎる部分と暗すぎる部分が生まれ、影も不自然になり、雰囲気の調整ができません。
弱い光を複数配置することで、状況に応じた使い分けが可能になり、空間の自由度が高まります。
スイッチ計画を軽視しない
屋上照明では、スイッチの位置や操作性も後悔につながりやすいポイントです。
屋上に出てからでないと点灯できなかったり、室内から操作できなかったり、すべての照明が同時に点いてしまったりすると、次第に使われなくなってしまいます。
室内側から操作でき、複数の回路に分けられていることで、「今はこの光だけでいい」という選択肢が生まれ、満足度が高まります。
防水・耐久性を「数字だけ」で判断しない
屋上照明には、防水性能が欠かせません。
ただし、IP表記などの数値だけで判断すると後悔することがあります。
屋上は直射日光や風雨、温度差といった過酷な条件が重なる場所です。
そのため、屋外用としての実績や信頼性も含めて選ぶことが重要です。
メンテナンスを想定していないと後悔する
屋上照明は、交換や修理が簡単ではありません。
設置後に電球交換が大変だと気づいたり、器具に手が届かなかったり、足場が必要になるケースもあります。
長く使う場所だからこそ、交換頻度の低い光源や、無理のない設置高さを意識しておくと後悔を防げます。
「今は使わないから」を理由にしない
屋上照明の計画で後悔しやすいのが、「今はあまり使わないから最低限でいい」という判断です。
実際には、照明がないから使わなくなり、暗いから行かなくなるという順番になることが多くあります。
屋上は、使える状態にして初めて使われる場所です。
将来の使い方を想定し、配線や電源だけでも準備しておくことで、選択肢は大きく広がります。
周囲への配慮を忘れない
屋上は、想像以上に光が遠くまで届く場所です。
近隣住宅や周囲の建物への光漏れは、トラブルの原因になることもあります。
上向きの強い光を避け、必要以上に明るくしない配慮が欠かせません。
屋上照明では、自分だけの快適さと周囲との関係性のバランスを取ることが大切です。
実際に「夜の屋上」を想像できているか
計画段階で最も重要なのは、夜の屋上で自分がどう過ごしているかを具体的に想像できているかという点です。
どこに座り、どこを見て、どんな気持ちで過ごすのか。
このイメージが曖昧なまま決めてしまうと、照明は「ついているだけの設備」になってしまいます。
まとめ|後悔しない屋上照明は「余白」を残す
屋上照明で後悔しないために大切なのは、完璧に作り込むことではありません。
明るさを抑える余白、使い分けられる余白、将来変えられる余白。
これらを残した計画が、長く愛される屋上をつくります。
屋上照明は、「今の暮らし」だけでなく、「これからの時間」に寄り添う光です。
後から足すのが難しい場所だからこそ、最初の計画で少しだけ丁寧に考えることが、最大の後悔防止策になります。