GLOSSARY

防爆ライト

(株)桜井屋灯具店では、下記事業を展開しています。
・オリジナルプロダクトの企画・設計・製作・販売
・特注照明の設計・製作
・他社既製品照明の卸販売・2次加工
・アンティーク照明の修理・復元
・輸入照明の日本仕様への組み替え及びPSE適合加工
・照明計画設計

・プロダクト一覧
https://sakuraiya-touguten.com/products
・特注照明について
https://sakuraiya-touguten.com/custom-made
・会社概要
https://sakuraiya-touguten.com/about
詳しくはお問い合わせフォームよりお問い合わせください。

CONTACT US

防爆ライトとは?

防爆ライトとは、爆発の危険性がある環境下で使用するために設計された特殊な照明機器のことです。一般的なライトとは異なり、可燃性ガスや粉塵が存在する場所で使用しても発火源とならないように工夫されています。石油精製所、ガスプラント、化学工場、鉱山、さらには消防・救助活動など、火花ひとつが大事故に繋がる現場では、防爆ライトが作業員の安全を守る重要なツールとなっています。

防爆ライトが必要とされる理由

可燃性物質が存在する環境では、わずかな火花や熱でも爆発事故が起こるリスクがあります。通常の照明器具は、電球の発熱、スイッチの火花、静電気などが引火源となり得ます。そこで登場するのが「防爆仕様」のライトです。

防爆ライトは、内部で生じる火花や高温部が外部に漏れ出さないよう密閉されており、また耐衝撃性や耐熱性にも優れた構造を備えています。つまり、爆発の三要素(可燃性物質・酸素・点火源)のうち、「点火源」を遮断する役割を担っているのです。

防爆ライトの主な種類

防爆ライトには、用途や設置場所に応じていくつかのタイプがあります。それぞれの特徴を理解して、自分に最適なタイプを選びましょう。

ハンドライト型(携帯式)

作業員が持ち運びながら使用できるタイプで、点検や巡回作業、災害対応に重宝します。軽量で持ちやすく、LED採用で長寿命・省電力という点も魅力です。

ヘッドライト型(ヘルメット装着タイプ)

両手を使って作業したい現場で有効なタイプ。トンネル内作業や夜間の点検作業など、視線の先を自動で照らしてくれるため、作業効率も向上します。

投光器型(据え置き式)

工場や倉庫などで広範囲を照らすために設置される大型タイプ。防爆性能に加えて、**防水・防塵性能(IP等級)**にも優れており、長時間稼働にも対応します。

作業灯型(マグネット式・三脚式)

機械のメンテナンスや車両整備など、一定の場所で明るく照らす必要がある場合に適しています。角度調整や設置の自由度が高いのが特徴です。

防爆規格と認証 ― 安心・安全の証

防爆ライトを選ぶ上で重要なのが、どの防爆規格に適合しているかです。世界にはいくつかの主要な防爆規格が存在します。

  • ・IECEx(国際電気標準会議防爆認証)
  • ・ATEX(EU防爆指令)
  • ・NEC(アメリカ国家電気規程)
  • ・国内規格(TIIS・日本防爆検定協会)

日本で使用する場合はTIISマークを取得した製品を選ぶと安心です。海外製品でも、IECExやATEXの認証があるものは高い信頼性があります。

防爆ライト選びで重視すべきポイント

購入や導入時に確認したい重要なチェックポイントを紹介します。

使用場所のゾーンに対応しているか

危険場所は「ゾーン0(常時危険)」「ゾーン1(通常は安全だが時折危険)」「ゾーン2(一時的に危険)」に分類されます。ライトがどのゾーンまで対応しているかを必ず確認しましょう。

明るさと照射角度

現場の広さや作業内容に応じて、ルーメン数や照射範囲を確認しましょう。高所作業や点検にはスポット照射、倉庫全体には広角照射が適しています。

バッテリー寿命と充電方式

長時間使用する場合は、大容量バッテリーや交換式バッテリーが便利です。USB充電や専用チャージャーの有無もポイントになります。

防水・防塵性能

屋外や湿度の高い場所ではIP65以上の防水性能があると安心です。粉塵が舞う現場では防塵性能も要チェックです。

防爆ライトの活用シーン

防爆ライトは以下のような危険環境で活用されています。

  • ・石油・ガスプラント:配管やタンクの点検、夜間作業に。
  • ・化学工場:有機溶剤や化学薬品が存在する場所。
  • ・鉱山・坑道作業:密閉空間での作業や緊急時避難誘導。
  • ・消防・レスキュー活動:ガス漏れや火災現場など、爆発の危険がある災害現場。
  • ・製油所・貯蔵施設:定期点検や整備作業の安全確保。

最新トレンド:LEDとIoTで進化する防爆ライト

近年では、LEDの進化により防爆ライトの性能が格段に向上しています。従来よりも明るく、省電力、しかもコンパクトというメリットがあります。

さらに、IoTやセンサー技術と連携する製品も登場しています。たとえば、

  • ・温度上昇を検知して自動消灯
  • ・遠隔で点灯・消灯の管理
  • ・稼働時間やバッテリー状況をスマートフォンで確認

といった機能が、より高い安全性と効率性を実現しています。

おすすめの防爆ライト製品(2025年版)

ここでは、評価の高い人気の防爆ライトをいくつかご紹介します。

【Petzl PIXA 3R】(ペツル)

ゾーン1対応/TIIS認証

ヘッドライト型で高輝度(最大90ルーメン)

充電式バッテリー搭載

【Streamlight 90540 Survivor LED】

アメリカ製/ATEX認証取得

耐衝撃・防水性に優れた携帯型

消防士にも人気の定番モデル

【日動工業 防爆LED作業灯】

国内TIIS認証取得

三脚式で広範囲を照射

防水・防塵性能IP66

まとめ:防爆ライトは安全と作業効率のカギ

防爆ライトは、単なる「明かり」ではなく、「命を守る安全機器」です。使用環境に応じた適切な製品を選ぶことで、事故のリスクを大幅に低減し、作業効率の向上にもつながります。

「どの製品を選べばいいかわからない」「防爆規格がよく分からない」という方は、専門業者や販売代理店に相談するのもおすすめです。

火気厳禁の現場では、“備えあれば憂いなし”。防爆ライトの導入を通じて、より安全で快適な作業環境を整えていきましょう。