GLOSSARY

サスティナブル照明

(株)桜井屋灯具店では、下記事業を展開しています。
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サスティナブル照明とは

サスティナブル照明とは、環境への負荷をできるだけ抑えながら、長期的に快適で機能的な光環境を実現することを目指した照明の考え方です。
「サスティナブル(Sustainable)」は「持続可能な」という意味を持ち、環境保全と人々の暮らし、資源の有効活用を両立させることを表しています。
照明は、住宅や店舗、オフィス、公共施設など、さまざまな場所で日常的に使用されています。
照明器具を点灯するためには電力が必要であり、製品の製造や輸送、設置、交換、廃棄の過程でも資源やエネルギーが使われます。
そのため、照明の環境負荷を考える際には、点灯中の消費電力だけでなく、製品が生まれてから役目を終えるまでの一連の過程を考慮することが重要です。
サスティナブル照明は、単に消費電力の少ない照明器具を選ぶことだけを意味しません。
長寿命の光源を採用すること、修理や部品交換を考慮した設計にすること、資源を再利用しやすい素材を選ぶこと、必要な場所に必要な量の光を届けることなど、複数の要素を組み合わせて環境負荷の低減を目指します。
例えば、LEDを使用した照明器具は、省エネルギー性や長寿命という点でサスティナブル照明を考える際の代表的な選択肢です。
ただし、LEDであればすべての製品が同じように環境に配慮されているわけではありません。
使用する材料、器具の構造、交換や修理のしやすさ、実際の使用条件などによっても、環境面での評価は変わります。
また、サスティナブル照明は、機能性だけでなくデザイン性も大切にします。
長く使い続けられる形状や素材、空間に調和する意匠を取り入れることも、照明器具を大切に使い続けるための要素です。
環境への配慮と美しい光の表現を両立させることが、これからの照明設計に求められています。

サスティナブル照明が注目される理由

サスティナブル照明が注目されている背景には、地球温暖化への対策、エネルギー資源の有効活用、廃棄物の削減、そして持続可能な社会の実現に向けた取り組みがあります。
照明器具は長時間使用されることが多く、店舗やオフィス、工場、商業施設などでは、多数の照明が同時に点灯する場合もあります。
そのため、照明の消費電力を抑えることは、施設全体のエネルギー使用量を見直すうえで重要な取り組みです。
従来の照明から高効率なLED照明へ切り替えると、同程度の明るさを確保しながら消費電力を抑えられる場合があります。
照明の使用時間が長い施設ほど、消費電力の違いが年間の電力使用量に影響しやすくなります。
環境省も、高効率で長寿命なLED照明器具の導入を、エネルギー消費量や二酸化炭素排出量の削減につながる対策として紹介しています。
一方、環境負荷を減らすためには、電力だけでなく製品そのものの寿命にも目を向ける必要があります。
照明器具を短期間で買い替えると、新しい製品の製造や輸送に資源やエネルギーが必要になります。
まだ使用できる器具を適切に維持し、必要な修理や部品交換を行いながら長く使うことは、資源の有効活用につながります。
さらに、企業や施設においては、環境に配慮した設備を選ぶことが、環境方針や持続可能性に関する取り組みの一部となる場合もあります。
照明計画を見直す際には、電気代の削減だけでなく、資源の利用、廃棄物の発生、メンテナンスの負担なども含めて検討することが大切です。

LED照明と省エネルギー性能

サスティナブル照明を理解するうえで欠かせないのが、LED照明と省エネルギー性能の関係です。
LEDは「Light Emitting Diode」の略称で、日本語では発光ダイオードと呼ばれます。
半導体に電流を流すことで光を発する仕組みを利用しており、一般的な白熱電球と比較して消費電力が少なく、長寿命の製品を設計しやすいという特徴があります。
ただし、照明の省エネルギー性は、LEDを採用しているかどうかだけでは判断できません。
同じ消費電力でも、器具から取り出せる光の量や、必要な場所に光を届ける効率によって、実際の照明性能は異なります。
ここで重要になる用語が「発光効率」です。
発光効率は、消費する電力に対してどれだけの光束を得られるかを示す指標で、一般にルーメン毎ワット(lm/W)で表されます。
数値が高いほど、同じ電力で多くの光を得られることを意味します。
照明器具全体の性能を比較する場合には、光源単体の効率だけでなく、器具から出る光束と消費電力を考慮することが重要です。
光源が高効率でも、器具の構造や配光によって光が必要な場所に届かなければ、期待した省エネルギー効果を得られない場合があります。
また、照明は明るければよいというものではありません。
必要以上に強い光を使うと、消費電力が増えるだけでなく、まぶしさや光の漏れにつながることもあります。
用途に応じた照度を確保しながら、適切な光の広がりや明るさを選ぶことが、サスティナブル照明の基本です。

長寿命設計と照明器具のライフサイクル

サスティナブル照明では、照明器具をできるだけ長く使用するという考え方が重視されます。
その際に関係する用語が「長寿命設計」と「ライフサイクル」です。
長寿命設計とは、製品を長期間にわたって使用できるように、材料や構造、部品の耐久性、メンテナンス性などを考慮して設計することです。
照明器具の場合、光源だけでなく、電源装置、配線、スイッチ、放熱構造、シェードなど、さまざまな要素が製品の使用期間に関係します。
LEDは光源寿命が長いことで知られていますが、LED素子が長寿命であっても、電源装置などの部品が先に故障する場合があります。
また、周囲の温度や点灯時間、放熱条件によっても、実際の寿命は変化します。
そのため、LEDの定格寿命と照明器具全体の寿命は、必ずしも同じではありません。
製品仕様に記載される定格寿命は、所定の条件に基づいて評価された数値です。
例えば、LED照明では、初期の光束に対して一定の割合まで光が減少する時間を基準に寿命を示す場合があります。
定格寿命が長いことは重要な判断材料ですが、その数値だけで器具全体の耐久性や実際の使用年数を断定することはできません。
ライフサイクルとは、原材料の調達から製造、輸送、使用、修理、廃棄、リサイクルに至るまで、製品がたどる一連の過程を指します。
サスティナブル照明では、このライフサイクル全体を視野に入れ、どの段階で環境負荷を減らせるかを考えます。
例えば、長寿命の光源を使用することで交換頻度を抑えられれば、交換用ランプの製造や輸送、廃棄に伴う負担の低減につながる可能性があります。
さらに、器具の一部が故障した際に部品交換で対応できれば、製品全体を廃棄する必要性を減らせる場合もあります。
ただし、修理が可能かどうかは製品の構造や部品の供給状況によって異なります。
照明器具を選ぶ際には、光源寿命だけでなく、修理や部品交換の可否、メーカーのサポート体制なども確認するとよいでしょう。

リサイクル素材と資源循環

サスティナブル照明では、照明器具に使用する素材や、使用後の資源の扱いも重要なテーマです。
ここで関係する用語が「リサイクル素材」「再生材」「資源循環」です。
リサイクル素材とは、使用済み製品や製造工程で発生した材料などを回収し、再び原材料として利用したものを指します。
再生金属や再生プラスチックなどがその例です。照明器具にこうした素材を活用することは、新たな資源の採掘や製造に伴う環境負荷を抑える取り組みの一つとなります。
照明器具には、金属、ガラス、樹脂、電子部品など、さまざまな素材が使われます。
素材の種類や組み合わせ、接合方法によっては、使用後に分別することが難しくなる場合があります。
そのため、設計段階から分解や分別のしやすさを考慮することが重要です。
例えば、複数の素材を容易に分離できる構造や、部品ごとの素材情報を確認しやすい設計は、修理やリサイクルを検討する際に役立ちます。
製品の包装についても、過剰な梱包を避け、再利用やリサイクルがしやすい材料を選ぶことが、環境負荷の低減につながります。
資源循環という考え方は、廃棄物を減らすだけでなく、資源をできる限り長く有効活用することを目指しています。
環境省が説明する循環経済、いわゆるサーキュラーエコノミーも、製品の長寿命化や資源の再利用、再資源化を通じて、資源投入量を抑える考え方です。
ただし、再生材を使っているという理由だけで、製品全体の環境負荷が必ず低くなるとは限りません。
材料の加工に必要なエネルギー、耐久性、製品の重量、輸送条件、使用後の処理方法なども関係するためです。
サスティナブル照明では、素材の種類だけでなく、製品全体の設計と使用方法を含めて評価する必要があります。

サスティナブル照明が目指すこれからの光環境

サスティナブル照明は、省エネルギー、長寿命、資源循環、環境への配慮、デザイン性などを総合的に考える照明のあり方です。
照明器具の技術が進歩するにつれて、消費電力を抑えるだけでなく、使用状況に合わせて光を制御する仕組みや、修理・再利用を考慮した製品設計の重要性も高まっています。
これからの照明計画では、必要な明るさを確保することに加えて、光をどこに届けるか、どの時間帯に使用するか、どの程度の期間使い続けるかという視点が求められます。
住宅では快適な暮らしを支える光、店舗では商品や空間の魅力を伝える光、オフィスでは作業内容に適した光など、用途に応じて適切な照明を選ぶことが大切です。
また、環境に配慮した照明を実現するためには、照明器具だけでなく、建築や内装、自然光の取り入れ方、日常の運用方法なども含めて考える必要があります。
昼間に自然光を活用し、夜間は必要な場所を適切に照らすなど、建物全体の光環境を見直すことも一つの方法です。
サスティナブル照明は、環境負荷を抑えながら、長く使い続けられる光環境を目指す考え方です。
省エネルギー性能だけでなく、素材、構造、耐久性、メンテナンス性、光の質、デザイン性を総合的に捉えることで、照明器具の価値をより深く理解できます。
照明を選ぶ際には、製品の機能や外観だけでなく、その製品がどのようにつくられ、どのように使われ、使用後にどのような扱いができるのかにも目を向けることが重要です。
こうした視点を持つことが、持続可能な社会に向けた照明選びの第一歩となります。