低ブルーライト照明
(株)桜井屋灯具店では、下記事業を展開しています。
・オリジナルプロダクトの企画・設計・製作・販売
・特注照明の設計・製作
・他社既製品照明の卸販売・2次加工
・アンティーク照明の修理・復元
・輸入照明の日本仕様への組み替え及びPSE適合加工
・照明計画設計
・プロダクト一覧
https://sakuraiya-touguten.com/products
・特注照明について
https://sakuraiya-touguten.com/custom-made
・会社概要
https://sakuraiya-touguten.com/about
詳しくはお問い合わせフォームよりお問い合わせください。
低ブルーライト照明とは
低ブルーライト照明とは、一般的に、光の中に含まれる青色光、いわゆる「ブルーライト」の量や影響を抑えることを意識して設計された照明を指します。 br>
近年は、スマートフォンやパソコンなどのディスプレイだけでなく、住宅照明や店舗照明、寝室照明などにおいても、ブルーライトと生活リズムとの関係が注目されるようになっています。 br>
特に夜間の照明では、単純に「明るいか暗いか」だけでなく、どのような光の色なのか、どの程度の光が目に入るのか、いつ使用するのかという点が重要になります。 br>
そのため、低ブルーライト照明は、快適な夜の環境づくりや睡眠環境を考えるうえで検討される照明の一つです。 br>
ただし、ブルーライトそのものが常に悪いというわけではありません。 br>
太陽光を含め、自然界の光にも青色光は含まれています。 br>
また、日中に適度な明るい光を浴びることは、昼夜のメリハリをつくるうえでも重要です。 br>
問題になるのは、光の種類だけではなく、「時間帯」「明るさ」「光が目に入る量」「使用時間」などを総合的に考えることです。 br>
低ブルーライト照明を理解するには、まずブルーライトとは何かを知る必要があります。
ブルーライトとは
ブルーライトとは、一般に可視光線の中に含まれる青色系の光を指す言葉です。 br>
厳密な定義や評価方法によって対象となる波長範囲は異なりますが、一般的にはおよそ400~500nm前後の青色光を指して説明されることが多くあります。 br>
LED照明だけがブルーライトを発生させるわけではなく、自然光や蛍光ランプなど、さまざまな光源にも青色成分は含まれています。 br>
光は波長によって色や性質が異なります。 br>
可視光線は人間の目で見ることができる光で、その中には赤、橙、黄、緑、青、紫などさまざまな波長の光が含まれています。 br>
その中でも青色光は比較的短い波長を持つ光です。 br>
照明の分光分布を見ると、光源によって青色領域の強さや広がりは異なります。 br>
白色LEDの場合、青色LEDと蛍光体を組み合わせて白色光を作る方式が広く利用されています。 br>
そのため、LED照明では青色領域に特徴的なピークを持つ分光分布になる場合があります。 br>
ただし、LEDだから特別に危険という単純な話ではありません。 br>
実際には色温度や光源の種類、発光面の輝度、照明器具の設計などによって光の状態は大きく変わります。
低ブルーライト照明の意味
低ブルーライト照明という言葉から、「ブルーライトがまったく存在しない照明」をイメージする方もいます。 br>
しかし、実際には必ずしもそうとは限りません。 br>
低ブルーライト照明とは、光のスペクトルや設計を工夫し、青色光の成分を抑えることを意識した照明として理解すると分かりやすいでしょう。 br>
特に夜間用の照明では、青色成分を抑えた暖色系の光が利用されることがあります。 br>
一般的に、電球色のような暖かみのある光は、昼光色や昼白色などの白く青みを感じやすい光に比べて、青色領域の成分が少ない傾向があります。 br>
ただし、「電球色なら必ず低ブルーライト」「色温度が低ければ必ずブルーライトが少ない」と単純に判断できるわけではありません。 br>
実際の光のスペクトルは製品によって異なるため、必要に応じて分光分布やメーカーによる測定情報などを確認することが大切です。
色温度と低ブルーライト照明
低ブルーライト照明を理解するうえで重要な用語の一つが「色温度」です。 br>
色温度とは、光の色味を数値で表す指標で、単位にはK(ケルビン)が使われます。 br>
色温度が高くなるほど青白く涼しげな光になり、色温度が低くなるほど赤みや黄色みを帯びた暖かい光になります。 br>
一般的な住宅照明では、昼光色、昼白色、電球色などの分類が使われています。 br>
昼光色は比較的青白く、電球色は暖かみのある色に見えます。 br>
夜のリビングや寝室で使用する照明を考える場合、明るさだけでなく色温度にも注目することで、時間帯に適した光環境をつくりやすくなります。 br>
ただし、色温度はあくまで「光の色」を表す指標であり、ブルーライトの量そのものを直接表す数値ではありません。 br>
同じ色温度でも、光源の分光分布が異なれば青色光の量も変わる可能性があります。 br>
したがって、低ブルーライト照明を選ぶ際には、「何Kなのか」だけで判断するのではなく、照明器具そのものの光の特性を見ることが重要です。
ブルーライトと睡眠の関係
低ブルーライト照明が注目される大きな理由の一つが、夜間の光と睡眠との関係です。 br>
人間の体には、約24時間周期で変化する「サーカディアンリズム」、つまり概日リズムがあります。 br>
この体内時計は光の影響を受けています。 br>
特に夜間に強い光を浴びると、体内時計に影響を与える可能性があります。 br>
厚生労働省の情報でも、夕方から深夜にかけて浴びる光は体内時計を後ろにずらす方向に作用し、夜が深くなるほどその作用が強くなると説明されています。 br>
また、家庭照明やディスプレイなどの人工光も、長時間浴びることで影響が無視できなくなる場合があるとされています。 br>
ここで重要なのが「メラトニン」という言葉です。
メラトニンとは
メラトニンは、睡眠や体内時計と関係するホルモンとして知られています。 br>
夜になると分泌が増え、身体を休息に向かわせる生理的なリズムに関係しています。 br>
光はメラトニン分泌に影響を与えることが知られており、夜間に強い光を浴びるとメラトニンの分泌が抑制される方向に働くことがあります。 br>
特に青色領域を含む短波長側の光は、概日リズムに関係する光刺激として重要です。 br>
そのため、夜間の照明では、昼間と同じような明るく白い光を使い続けるのではなく、照明を暗めにしたり、暖色系の光を使用したりすることが、夜の光環境を整える方法の一つとして考えられています。
サーカディアンリズムと照明
サーカディアンリズムとは、人間を含む生物が持っている約24時間周期の生理的なリズムです。 br>
睡眠と覚醒、体温、ホルモン分泌など、さまざまな身体機能と関係しています。 br>
このリズムを整えるうえで、光は非常に重要な役割を持っています。 br>
昼間は明るい光を浴び、夜になるにつれて光を弱めていくという自然界の変化は、人間の生活リズムにも大きな意味を持っています。 br>
現代の住宅では、夜遅くまで照明を使用できるため、自然光だけで生活していた時代と比べて、夜間にも明るい環境を作ることができます。 br>
そこで注目されているのが、時間帯によって照明環境を変える考え方です。 br>
朝や昼には比較的明るく白い光を使い、夕方から夜にかけては明るさを落とし、暖色系の光へ移行することで、昼と夜の光環境にメリハリをつけることができます。 br>
低ブルーライト照明は、このような夜間の光環境を考える際に利用される照明の一つです。
低ブルーライト照明とLED
現在の住宅照明ではLEDが広く普及しています。 br>
LED照明は省エネルギー性や長寿命などの特徴を持ち、住宅、店舗、オフィス、ホテルなど幅広い場所で利用されています。 br>
一方で、「LEDはブルーライトが多いから避けたほうがよい」という説明を見かけることがあります。 br>
しかし、LEDという光源方式だけでブルーライトの多さや安全性を判断することは適切ではありません。 br>
一般社団法人日本照明工業会も、LED照明について、従来光源や自然光と同様に適切な使い方をすることが重要であり、LEDだけが特別に危険というわけではないことを説明しています。 br>
色温度や光源条件によって、青色光の影響度合いは異なります。 br>
そのため、「LEDだからブルーライトが多い」と考えるよりも、「どのような分光特性を持ったLEDなのか」「どの程度の明るさで使うのか」「どの時間帯に使うのか」を見ることが重要です。
低ブルーライト照明とまぶしさ
照明を考えるとき、ブルーライトだけでなく「まぶしさ」も重要なポイントです。 br>
非常に明るい光源を直接見ると、光の色に関係なくまぶしさを感じることがあります。 br>
そのため、低ブルーライト照明を導入する場合でも、単純に青色光を減らせばよいというわけではありません。 br>
シェード、乳白カバー、拡散板、間接照明などを利用して光源を直接見えにくくすることも、快適な照明環境をつくるうえで重要です。 br>
特に寝室では、ベッドに横になったときに光源が視界に入るかどうかを考える必要があります。 br>
同じ照明器具でも、設置位置や向きによってまぶしさの感じ方は変わります。
ブルーライトと青色光網膜傷害
「ブルーライト」と聞くと、すぐに目への悪影響を連想する人も少なくありません。 br>
確かに、光生物学的安全性の評価では、青色光による網膜への影響が重要な評価項目となっています。 br>
しかし、ここでも「ブルーライトがある=危険」という単純な判断はできません。 br>
光の影響は、波長だけでなく、光の強さ、光源の大きさ、見る距離、露光時間などさまざまな条件によって変わります。 br>
JIS C 7550では、青色光による網膜傷害などについて、実効放射照度や実効放射輝度などを用いて評価する考え方が採用されています。
まとめ
低ブルーライト照明とは、光に含まれる青色光の成分を抑えることを意識した照明です。 br>
特に夕方から夜にかけての照明環境を考える際に注目されており、寝室やリビング、ホテル、リラクゼーション空間など、落ち着いた光環境が求められる場所で活用を検討できます。 br>
一方で、ブルーライトは常に悪いものではありません。 br>
自然光にも青色光は含まれており、日中の光は体内時計の調整にも重要です。 br>
したがって、重要なのは「青色光を一日中避ける」ことではなく、「時間帯に応じて光を使い分ける」という考え方です。 br>
夜間には、低ブルーライトを意識した光源、暖色系の照明、適度な明るさ、間接照明、調光・調色機能などを組み合わせることで、昼間とは異なる落ち着いた光環境をつくることができます。 br>
また、低ブルーライト照明を選ぶ際には、「LEDだからブルーライトが多い」「電球色なら必ずブルーライトが少ない」といった単純な判断を避け、色温度、分光分布、明るさ、配光、まぶしさ、使用時間、設置場所などを総合的に見ることが大切です。 br>
さらに、照明器具の光生物学的安全性についてはJIS C 7550などの規格によって評価方法が定められています。 br>
ブルーライトについて正しく理解するには、単に波長だけを見るのではなく、光の強さや露光時間などを含めて考える必要があります。 br>
低ブルーライト照明は、睡眠を直接的に改善するための特殊な照明というよりも、夜間の光環境を見直し、昼と夜のメリハリをつくるための照明選択の一つと考えると分かりやすいでしょう。 br>
現代の住空間では、照明を単に「明るくするための道具」として考えるだけでなく、時間帯や過ごし方に合わせて光の色、明るさ、方向、広がりを調整することが重要になっています。 br>
低ブルーライト照明という言葉をきっかけに、ブルーライト、色温度、メラトニン、サーカディアンリズム、調光・調色、間接照明、光生物学的安全性などの関連する用語まで理解しておくと、より適切な照明選びや照明計画につながります。